

10月1日、気管切開で首に開いていた穴にさしていたカニューレを外した(呼吸器は外れたが、もし、また急に必要になった時に備えてまだ着けていた)。すぐに縫うことはせず、自然にふさがるのを待つとの事。首にぽっかり開いた穴。喋るとき、飲み食いするときに漏れないように、ガーゼで蓋をする。時々味噌汁なんかがガーゼににじむ。
10月2日、長い事お世話になった個室から、3人部屋に移る事になった。別の、呼吸器管理が必要な患者さんの為だ。病状が良くなったからという引越しは、嬉しい反面、少しさみしい気もする。美樹にとっても、家族にとっても、一番苦しい時を過ごした部屋。辛かったが、その分感慨深いものがある。この日で、僕が病院に寝泊りするのも最後になった。
病室を引越した今日、美樹も自分で日記を書き始めた。紙に文を書くのは入院以来初めてだ。まだペンを握る力は弱い。文字も文章もつたないが、久しぶりに自分で書いたという記念の日記なので、ここに残しておこう。たったこれだけ書くのに30分もかかっていた。
10/2(水) 晴れ
個室から一番奥の3人部屋へお引越し。まん中のベッドで少し落ち着かない。はじめてつきそいなしで寝る。さみしい。お父さんのたん生日、ケイタイに電話した。よろこんでくれた。まだ1カ月、もしくはそれ以上入院してるだろうけど、きちんと治して帰りたい。あせらずリハビリ、食事頑張ろう。前にいた個室から、なつかしい呼吸器の音がブーンと聞こえた。 |
なんて幼稚な・・・。本人も、今読み返すとかなり恥ずかしいらしい。が、この時はこれが精一杯だったのだろう。

10月は、本人の日記にあるようにリハビリ、食事、そして自分でお風呂に入る事に頑張る月になった。とは言え、いくら頑張っても病気によって筋肉に力が入らないのは仕方がないので、なかなか上手くいかない。お風呂でも、頭まで手が上がらない事が多く、まだまだ看護婦さんに手伝ってもらわなければ入れない。リハビリすれば動くというものでもない(寝たきりで衰えた分の筋力はリハビリで取り戻す必要があるが)。本人、やる気は有るのに思うように体が動かないのでイライラしがちだが(こっちから見ると、そういう感情すらも嬉しく思うのだが)今大事なのは、あせらない事。毎日確実に良くなっていくものではない。でも月単位で見れば、すごい回復だ。ゆっくりやっていこう!美樹の気分転換に、ノートパソコンを買った。病室でインターネットはできないが、DVDを見る事はできる。それはそれはま〜レンタルで借りた借りた。
| ゆっくりですが、確実に回復に向けて進んでます。でも退院はまだ先の話。やっぱり難しい病気です・・・ |
2003.9 NIKKI
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